気になる外国為替(FX)相場

ドル売りの再開!

今週初のFOMCで予想を上回る0.5%利下げを行った米国、金利は据え置きながら原油価格、貴金属価格の高騰にインフレ懸念が未だ強く近い将来の利上げを模索する欧州、日本など各国経済の温度差が広がり始めたことで為替市場は8月のサブプライムローン証券の格付け引き下げにショックによる強烈な円買いステージが米ドルを売り込む動きに変化し始めている。

 

バーナンキ議長は昨晩の発言では今回の0.50%利下げが十分でないなら追加の利下げも躊躇しないと言及している。特に米国や欧州での信用収縮の動きが目立っている中で、連日の資金を供給している状態は継続しており、米国経済の変調が目立ち始めていることは確かである。今週は米系金融機関の6-8月期の業績発表が行われており、各金融機関とも業績悪化となっているものの、予想と比べると思いのほか好業績となり、米株式市場は上昇を見せている。

 

しかし、市場の成立していないサブプライム関連の評価基準がかなり甘めとなっているとも言われており、今回の発表された業績には未だにのりしろがあるのではないかと市場の多くは疑心暗鬼な状態が続いている。また米系のみならず、欧州系金融機関への信用枠も大幅に減じていると言われており、各国金融機関、中央銀行の緊張は未だに続いているように見える。

 

為替市場は8月の大幅な円買い戻し後には落ち着きを見せており、ドル円は115円を中心とした相場展開となっていたが、ユーロドルは1.38台から一時1.33台までの下落を見せたが、サブプライムローンは米国の問題であり、米国の凋落は欧州の繁栄につながるとばかりにユーロに対する楽観的な見通しが広がり昨日は1.40の大台を越えて現時点で1.41近くまでの上げとなっている。

 

この動きは一昨年から続いているドルに対する不信任そのものであると思われる。この動きに伴って原油価格は82ドル台、金価格は730ドル台と急落前のレベルを越えており、ここ最近の新値を次々と更新している。また年内には更なる米国の利下げとなった場合、ドルを売り込む動きが更に強くなる可能性が高まっていると言え、金利差面から言えばドル売りトレンドの継続は来年春程度まで続く可能性が出てきている。

 

現時点では日本円の金利は依然として米国の変更幅と同じ0.5%を依然として低金利で推移しているが、米国の景気後退局面は日本の景気の足を引っ張るとの認識が強く今のところドル円には大きな動きは見られない。ドル売りの流れは増幅し始めているものの、短期的な相場展開としてみるとドルカナダの1.0割れ、ユーロドルの1.40越えなど相場の節目を越えてきていることで短期的な達成感からある程度の戻しを来週にかけてみるのではないか。

 

特に米国と地理的に近いカナダは原油高の影響によってカナダに対する買いが集まっているが、地理的に近いからこそ経済特性も近くなるので米国の景気後退は近い将来のカナダの景気後退を呼び込む可能性は高く、短期的にも一旦はドルの買い戻しが入ってもおかしくないレベルと言える。再来週には日銀短観などの経済指標があり、来週はこの指標に向けてのポジション調整が先行するもと思われる。